緑内障と言われました。どんな病気ですか？
眼中の角膜〜水晶体には房水という水で満たされています。この房水は毛様体で製造されて、隅角という部分から排出されています。
しかし、何かのトラブルによって「房水」の量が増えすぎたり、房水が適切に排出されなくなると、球体を保つ眼球内部の圧力が高くなり、映像を脳に伝える視神経を圧迫します。
【 眼圧が視神経を圧迫 】
これにより視神経が侵され、視界の周囲が暗くなったり視野が欠けて見えることがあります。これが緑内障の特徴で、そのまま放おっておくと失明することもあります。
【 正常な見え方 】
【 緑内障の症状 】
房水のバランス異状によって起きるものを「原発緑内障」といい、他の病気が起因して発症するものを「続発緑内障」といいます。
前者は、
■閉塞隅角緑内障
■開放隅角緑内障
■発育異状緑内障
の３つに分けられます。
治療方法を教えてください。
慢性の場合は、眼圧を下げるために”眼圧降下剤”を使用します。しかし一度失われた視神経の損傷は完全に回復することはありません。
また、この薬剤にはさまざまな副作用を持ちます。
急性の場合は、早急に手術が必要です。その手順は、最初に薬によって眼圧を下げます。
次に”縮瞳薬”を用いて”虹彩”の収縮を取り除き、房水をスムーズに流れるようにします。
しかし処置が遅くなった場合、数日で失明することもあります。
次に、「房水」のバイパスを作る手順に移ります。これは、レーザーによって”虹彩”孔を開けるものです。
改善しない場合は、虹彩の周辺部分を開削して取り除くことで、バイパスを確保します。
その結果房水の流れを確保することができ、眼圧を下げることが可能になります。
眼圧の正常値はどれくらいですか？
およそ10〜21mmHgとされています。しかし、個人差もあるため数値外となってもすぐに異状な状態とはなりません。
通常よりも若干眼圧は高いが、視神経に損傷が見られず、視界も安定していることがあります。
これは「高眼圧症」といい、早急な治療または手術は必要としませんが、緑内障の予備軍として考えられています。
これとは逆に、眼圧は正常にもかかわらず緑内障の症状が見られる場合、「正常眼圧緑内障」の可能性が高いので、早急に診察する必要があります。
予防方法はありますか？
緑内障は、４０代以降から多く見られる病気です。
その要因には、遺伝もありますが、他の病気や加齢、ストレス、目の酷使、そして活性酸素などが挙げられています。
初期症状が分かり難いため、眼科にて定期的な検査を受けることが予防の第一歩となります。
「緑内障」について
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