眼窩腫瘍（がんかしゅよう）

眼球が収まっている周辺は骨で守られており、この部分を”眼窩（がんか）”といいます。この眼窩にできる腫瘍が眼窩腫瘍です。

眼窩腫瘍（がんかしゅよう）の種類

良性と悪性があり、涙腺腫瘍、眼窩炎性偽腫瘍、悪性リンパ腫などの種類があります。また小児には皮様嚢腫、リンパ管腫、横紋筋肉腫が発生することがあります。

眼窩腫瘍のなかで最も多いのは「悪性リンパ腫」で、眼窩周辺にあるリンパ組織の中で発生します。

眼窩腫瘍（がんかしゅよう）による視力低下

この腫瘍には原発性のものと、他の組織から転移して増殖拡大したものがあります。

症状としては、眼窩の中で腫瘍が大きくなると眼球が押されて突出する【眼球突出】、また左右どちらかに位置がずれる【眼球偏位】が起こります。

また映像が二重に見えたり、激しい痛み、視力低下も起こります。

眼窩腫瘍（がんかしゅよう）の治療方法

放射線療法、ステロイドなどによる化学療法などがあります。悪性リンパ腫なら全身的化学療法が行われ、治療効果を上げています。

悪性の場合は、腫瘍の摘出手術、眼鏡の摘出手術が行われます。

眼窩偽腫瘍（がんかぎしゅよう）とは？

この病気は眼窩の後方にリンパ球を主体とした細胞ができて、眼球が突出したり偏位する病気です。腫瘍ではないのですが、眼窩腫瘍と症状が似ているため間違えることが多く、偽腫瘍と呼ばれます。

中年以降の人の片目にだけ起こることが多く、原因は不明です。