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目に発生する悪性腫瘍の原因

これまで目に発生する数々の病気(腫瘍)について紹介してきましたが、悪性腫瘍は一体何が原因なのでしょうか。


悪性腫瘍とは

悪性腫瘍とは他の組織との境界に侵入したり、体の各所に転移して増大するものをいいます。

逆に、侵入や転移しないものは悪性腫瘍ではありません。悪性腫瘍は「がん」「悪性新生物」とも呼ばれます。ちなみに、医学用語では「がん」と表記します。片仮名の「ガン」は誤りです。

人間の体は数十兆個の細胞からなっています。この細胞数をほぼ一定に保つため、勝手に分裂・増殖できないように自己制御機能が働いています。

それに対して悪性腫瘍は、細胞がコントロールを失って無制限に増殖するようになったものです。こうしてできた異常細胞の集団が「がん」で、この集団はさらに正常細胞に侵入し、増殖してゆきます。



がん発生のメカニズム

すべてのがんは遺伝子の突然変異によって発生します。

私たちの体を構成する数十兆の細胞は、細胞死(アポトーシス)と再生を繰り返すことによって調和を保っています。

ところが特定の遺伝子に突然変異が生じると、この秩序が乱れ、死滅すべき細胞が死なず、必要としない細胞がどんどん増殖するようになります。

このようにしてできた過剰な組織が固まりを形成し、やがて「がん」になってゆくのです。ただし発がんのプロセスは複雑で、良性、悪性の違いも含めて複数の遺伝子変異がかかわっていると考えられています。



悪性腫瘍を発生させる因子

悪性腫瘍を発生させる因子は49種類もあるといわれています。

たとえば農薬、薬剤、放射線、紫外線、電磁波、ウイルス、たばこ、食事や栄養の偏り、ストレス・・・等々です。これらが遺伝子の変異を引き起こすといわれる要因ですが、私たちの周辺に存在するものばかりです。

特に目は太陽光から紫外線をまともに受けています。この紫外線が発がんの要因になるのです。

紫外線は目の中の成分と反応して活性酸素を発生させ、細胞や血管の組織を酸化させます。そして組織の中の遺伝子を傷つけ、突然変異を起こさせる。これが目に腫瘍を発生させる大きな要因なのです

こうしたことから考えると、目の腫瘍を防ぐには、まず活性酸素を発生させる紫外線を浴びるのを避けること、次に発生してしまった活性酸素をできるだけ抑制すること、が大きなポイントになってきます。



活性酸素対策

活性酸素の発生を防ぐために、つぎのことを心がけることが重要です。

 1.紫外線をできるだけ防ぐ。
 2.化学物質の含まれた食品や水を避ける。
 3.抗酸化成分のある食生活を続ける。
 4.免疫力を高める食品を食べる。
 5.ストレスを抑え、発散させることを心がける。


(注:放射線治療や化学療法を行っているときは、抗酸化成分を摂ることは避けたほうがよいとされています)



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